【確定申告】覚えておきたい!医療控除で対象となる費用と領収書の見方
確定申告で医療費控除を受けたい!
そう思い、せっせと領収書を集めている人もいるでしょう。
しかし、医療費控除で対象となる費用と対象にならない費用があるって知っていましたか?
せっかく努力して集めたのに無駄になってしまうなんて・・・
考えるだけでがっかりしてしまいますよね。
集める前に医療費控除の領収書についての正しい知識があれば、そんなことも避けられるはず。
ここでは、ぜひ覚えておきたい医療費控除の際の領収書の見方について詳しく解説します。
目次
領収書のどこの金額を見ればいいの?
まずは領収書のどこの金額が医療費控除の対象となるのかについて説明します。
集めた領収書を自分で電卓で集計している際、どこをみて足していますか?
日本の健康保険は国の負担分と自己負担額と分かれています。
なので、医療費の合計額を足してはいけません。
ここには国の負担分も含めた、10割分の金額が書かれているからです。
医療費控除の対象となるのは自己負担分の金額です
なので、計算するときは自己負担金額の部分を足していきます。
領収額
負担額合計
請求額
など書かれている箇所を見る人が多いですが、保険外負担がある場合もあるので注意しましょう。
保険外負担の費用の中には、医療費控除に含められないものもあります
領収書の金額を間違ってみてしまうと、医療費控除額に大きく影響しますので注意しましょう。
医療費控除の対象となる費用
確定申告の医療費控除の対象となる費用はどんなものでしょうか?
まずは上記で述べた自己負担額を足した合計金額です。
全額自費の医療費は10割分参入できます
領収書には保険外という枠があります。
ここには数字しか出ていないので、領収書の明細部分でこの保険外に何が含まれているかを確かめる必要があります。
保険外で対象となるのは、医師が治療に必要と認めた義手、義足、義歯、松葉づえの購入費用です。
また、介護の際に必要なおむつ代も含めることができます。
歯科医院においては、歯周病の治療目的のために用いる歯ブラシや歯磨き粉も入れることができます。
医療費控除の対象とならない費用
では医療費控除で対象とならない費用とはどんなものでしょうか?
上記で述べた保険外の欄に注意する必要があります。
この欄に書かれているのが文書料や病衣代、差額ベット代などであれば、含めることができません。
また歯科医院においては、予防のための歯ブラシや歯磨き粉なども含めることができません。
また高齢者のための手すりの工事費用や介護用品レンタル代も含まれません。
これらは医師による治療に直接関係あるものではないということで、医療費控除の対象にはならないのです。
領収書の日付に注意!
年末に病院にかかり、年が明けて支払いに行った場合は注意が必要です。
領収書の内容が12月分であったとしても、領収書の支払いの日付が1月4日であれば、今回の確定申告の医療費控除に含めることはできません。
その領収書は、その次の確定申告の医療費控除に含めることになります。
領収書の日付が2015年1月~12月→2016年3月の確定申告に含める
なぜなら医療費控除の対象とするためには支払った日がベースとなるからです。
領収額証明書があれば年内の医療費に出来る
上記で説明したように、領収書の支払日によって今回の医療費控除に含められるかどうかが決まります。
しかし、こんな裏技的な例外もあります。
それは『領収額証明書』を発行してもらった場合です。
領収書と領収額証明書の違い
領収書には支払った日の領収額が書かれています。
領収額証明書には、証明日が翌年であったとしても、領収書の中に「○年○月○日~○月○日までの医療費を証明します」という言葉が添えられています。
この場合は証明日が翌年になっていても、その中に書かれている医療費をいつ払ったかが明確なため、医療費控除の金額に含めることができます。
しかしこの言葉が添えられていなければ、いつ支払ったものなのかが明確でないため、その年の医療費控除の対象とはならない領収書として判断されることになります。
領収額証明書を発行するには
領収書を紛失して病院に「領収書の再発行はできない」と言われて、「領収額証明書なら発行できる」といわれる場合があります。
ただしこれは絶対発行されるものではありませんので、領収書は失くさないようにきちんと保管するのが一番です。