確定申告における個人と法人の違い
皆さんは確定申告に種類があるって知ってましたか?
大きく分けて確定申告は個人と法人に分けることができます。
今回は、確定申告は個人事業主と法人でどう違うか。
また、これから事業を始める場合、どちらにすれば良いのか?を特集します。
個人事業主と法人はどう見分ける?
事業をするにあたって個人と法人の区別はどう分けるのでしょうか?
一般的に事業規模が大きければ法人というイメージがありますが、事業規模で個人と法人を分けることはできません。
小規模の会社や社長一人で事業を経営している場合でも法人の会社はありますし、事業規模が大きく従業員がたくさんいる会社でも個人のままで行っている場合もあります。
その会社が個人か法人かは、会社の名前で判断することができます。
会社の名前に株式会社○○や有限会社○○、合資会社というものがついていれば法人を意味します。
ない場合は個人を意味します。
いずれも事業を営むという目的は同じですが、それぞれの会社の特性によって、経営者は個人or法人を選ぶことができます。
確定申告の時期の違い
確定申告における個人と法人の最大の違いは、確定申告の時期です。
個人事業主の課税対象期間は、毎年1月1日から12月31日まで。
申告時期は翌年2月16日から3月15日までです。
法人は、設立の際自分で自由に課税対象期間を決めることができます。
申告時期は決算日から2か月以内。
例えば、課税期間が4月1日から3月31日までだとすると、申告期限は5月31日までとなります。
個人・法人のメリット
個人と法人に分けられている以上、それぞれにメリット・デメリットがあります。
では、申告時期が異なる他にどんな違いがあるのでしょうか?
両者のメリットについてみてみましょう。
個人を選ぶメリット
事業開設時の費用が安く抑えられる
登記の必要がないので簡単に事業を始められる
個人事業で使った交際費は全額経費にすることができる
法人を選ぶメリット
会社名に株式会社○○、有限会社○○という称号がつき信用を得やすい
銀行からの融資が受けやすい
職種ごとに一番いい時期を決算月として選ぶことができる
条件を満たせば生命保険も経費にできる
退職金も経費にできる
青色申告の場合、赤字を9年間繰り越すことができる
開業時は事業も軌道に乗っていないため、赤字になる事が多く見られます。
このような場合、赤字を繰り越せる制度は、税金を抑えることに大いに役立ちます。
個人法人どちらを選んだらいいか?
では、自分には個人・法人どちらが向いているのか、どのように判断すればいいのでしょうか?
まずはそれぞれのメリット・デメリットを見てみましょう。
個人のメリットは法人のデメリットであったり、個人のデメリットは法人のメリットであったりします。
そして自分の会社が、何を第一に必要とするかを見極める必要があります。
例えば融資を受けたいと思ったり、まずは取引先を確保したいという場合は、多少費用がかかったとしても法人を選ぶのが得策です。
また事業を始めたばかりで先行きがわからない場合、まず個人でスタートしてみる方がリスクは少ないですし、個人で始められる方が圧倒的に多いです。
費用の面では、圧倒的に法人の方がかかります。
法人の場合は、メリットがデメリットを大きく上回らなければ、事業を維持していくことは難しいです。
きちんと調べて自分で考えるべきではありますが、これを見極めることは事業初挑戦の方には難しいので、税理士への相談をお勧めします。