初めての医療費控除の申告!用紙の書き方と注意点

確定申告書 用紙

サラリーマンで初めて確定申告をする理由の一つが、年間合計医療費が医療費控除の対象になったというものです。

サラリーマンのほとんどが年末調整で税金の計算が終わってしまいますが、医療費控除は年末調整で受けられないため確定申告をする必要があります。

確定申告は申告内容によって、国税庁より記入用紙が定まっています。

機械で読み取れるように設計してある用紙もありますし、手書きで複写式のものもあります。

ここでは初めての医療費控除の申告を行う方に向けてわかりやすくご説明したいと思います。

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医療費控除の申告用紙はどんなもの?

医療費控除の用紙はどのようなものでしょうか?

税務署へ医療費控除の用紙をくださいと言うと、B5サイズほどの小さな茶封筒を渡されます。

これは医療費の明細と医療費の原本領収書を一緒に入れることができる優れた封筒です。

医療費控除 封筒

また明細の下には、医療費控除額を計算できる場所まで書かれています。

裏面には「申告前チェック表」というものが準備されています。

提出前は封筒をのり付けして提出しますので、この際にきちんと確認しておけば入れ忘れを防ぐことができます。

用紙記入の注意点・・・表面編

確定申告の医療費控除の用紙の書き方で注意する点を見てみましょう。

封筒には表面と裏面があるので、最初は表面の用紙から見ていきます。

表面上部には医療費の明細を記入します。

医療を受けた人の氏名や続柄、病院名、医療費額、保険から補填された金額を記入します。

医療費控除 封筒 表

この部分は一回一回ごとの病院の明細ではなく、家族ごと、病院ごとに記入しておけば問題ありません。

しかし注意が必要なのが、一番右端の「生命保険や社会保険などで補てんされる金額」という欄です。

ここは保険から出た給付金の金額を記入します。

補てん金額は、給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引くことになっています。

引ききれない場合でも、他の医療費から差し引くことはしません。

なので、医療費が20万円で保険金が30万円降りた場合は、補てんされる金額の欄には20万円と書きます。

ここの認識を間違うと、左下の計算額が変わってきます。

医療費控除 封筒 表2

【間違った例】バツ

icon-check-circleA病院

  • 治療費:30万円
  • 実際にもらった保険金額:20万円
  • 補てんされる金額欄に書く額:20万円

icon-check-circleB病院

  • 治療費:20万円
  • 実際にもらった保険金額:30万円
  • 補てんされる金額欄に書く額:30万円

icon-check-circleC病院

  • 治療費:5万円
  • 実際にもらった保険金額:0円
  • 補てんされる金額欄に書く額:0円

A欄 支払った医療費合計55万円

B欄 補てんされる金額欄合計50万円

C蘭 55万円-50万円=5万円

【正しい例】まる

icon-check-circleA病院

  • 治療費:30万円
  • 実際にもらった保険金額:20万円
  • 補てんされる金額欄に書く額:20万円

icon-check-circleB病院

  • 治療費:20万円
  • 実際にもらった保険金額:30万円
  • 補てんされる金額欄に書く額:20万円

icon-check-circleC病院

  • 治療費:5万円
  • 実際にもらった保険金額:0円
  • 補てんされる金額欄に書く額:0円

A欄 支払った医療費合計55万円

B欄 補てんされる金額欄合計40万円

C蘭 55万円-40万円=15万円

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用紙記入の注意点・・・裏面編

では次に裏面の用紙の記入の注意点を見てみましょう。

チェック表の1ですが、医療費の領収書は原本でなければいけません。

私の勤めている税理士事務所のお客様でも、たまにコピーを入れておられる方がいます。

必ず原本を用意しましょう。

次にチェック表の2ですが、領収書の日付は申告年の1月1日から12月31日まででなければなりません。

ここで注意が必要なのは、支払日と証明日は違うということです。

12月29日の医療費を1月5日に支払って、領収書の日付も1月5日であれば今年の申告には含められません。

しかし病院によっては、年間の医療費の領収書をまとめて出してくれるところもあります。

領収書には○年1月1日から12月31日までの医療費と書かれて、領収書の日付が1月5日であればそれは支払日ではなく証明日となります。

このような場合であれば、今年の申告に含められます。

チェック表3を見てみましょう。

この部分は毎年一番多い間違い箇所です。

医療費の原本領収書は無くて、医療費のお知らせだけを同封している場合です。

医療費のお知らせからでも、誰がどこに医療費を支払ったかを確認できますが、医療費控除の適用には領収書の原本のみ有効となっています。

次に裏面用紙の最後の部分を見てみましょう。

ここにあげられている医療費に該当する人は、医療費原本領収書の他に添付書類が必要です。

医師や行政機関から発行されたものが必要ですので、事前の準備が必要です。

このように医療費明細の封筒の順を追って、準備すれば初めての方でもきちんと確定申告できます。

難しそうなイメージがありますが、気負わずに頑張りましょう。

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