アルバイトの確定申告の必要書類は退職時に必ずもらうべき
アルバイトを退職する際、やめるまでに十分時間がある場合もあれば、突然やめることになる場合もあります。
特に突然やめることになった方で多いのが、確定申告の必要資料のもらい忘れです。
もらい忘れた場合、どのような問題が発生するのでしょうか?
ここでは退職時に確定申告の必要資料を必ずもらうべき理由について特集します。
退職時にもらう必要書類
アルバイトの退職時にもらうべき必要書類は以下の通りです。
- 給与の源泉徴収票
- 雇用保険の離職票
- 最後の月の給与明細
などがあります。
退職時に必要書類をもらうべき理由
退職時に必要書類をもらうべき理由の一つは、退職したら会社に行く機会がないという点です。
後で源泉徴収票を取りに行こうと思っても、なかなか行く機会がないものです。
引越しで退職する方もいますし、すぐに転職して新しい仕事に就く方もいます。
引越しですと物理的に遠くて行けない場合もありますよね。
そうなると事業所から郵送で送ってもらうことになり、時間もかかりますし、迷惑をかけてしまいます。
また、新しい仕事についた場合は忙しくなり、以前の職場へ取りに行くのが難しい場合もあります。
別の理由として、退職した理由が関係します。
会社と円満な関係で退職できたのなら、後日取りに行っても問題ありません。
しかし会社ともめてやめた場合、取りに行きたくない気持ちもあるでしょう。
私の勤めている税理士事務所でも、毎年このような方がいらっしゃり、税理士事務所が代わりに源泉徴収票をもらえないかと相談されます。
源泉徴収票は個人の貴重な資料ですから、個人保護法が厳しい今、税理士事務所が代理で請求はできません。
給与所得は源泉徴収票でのみ正確な所得を証明できます。
関係が悪くても本人が請求し受け取るしか方法がありません。
なので雇い主とお会いする最後の退職時に源泉徴収票をもらっておくことをお勧めします。
退職した場合の所得税の計算
通常12月31日まで会社に在籍していれば、会社が年末調整によって所得税の精算をしてくれます。
しかし年の途中で退職した場合は、自分で確定申告によって税金を精算しなくてはいけません。
アルバイトでも所得税が給与から天引きされている場合もあります。
また退職後、別のアルバイトを始めたのであれば、前職とあわせて所得税を計算する必要があります。
その場合は2つの方法によって所得税を精算できます。
新しいアルバイト先で前職のアルバイトの所得と一緒に年末調整してもらう
自分で確定申告によって前職と共に、確定申告を行う
きちんと所得税を計算することによって、住民税や国民健康保険の計算がスムーズに行えます。
また、自分が親の扶養に入れるのかどうかということもはっきりします。
親の扶養には2種類あって、所得税上の扶養と社会保険上の扶養があります。
【所得税上の扶養の場合】
年間合計所得38万円以下の場合扶養に入ることができる
【社会保険上の扶養】
年収130万未満で被扶養者の年収の半分未満である場合、扶養に入れます。(保険証がもらえる)
所得は収入から経費や控除を引いた金額ですので、確定申告をしていれば申告書の控えによって間単に確認できます。
退職時の資料は自分の確定申告にも役立ちますし、自分を所得税上また社会保険上扶養にしてくれる人に自分の所得を知らせる点でも役に立ちます。
退職後は何かと忙しいので、退職する前に上記のことをおさらいし、退職後のさまざまな手続きがスムーズに行くようにしましょう。